樹上から離れた収穫後のりんごでも実はまだ生きていて呼吸もしています。人間と同じように呼吸するということは空気中の酸素を必要とします。りんごは、この呼吸作用と共に追熟し水分を発散、りんご自体がエネルギーを消費します。それにより食味が落ちていきりんご特有のジューシーさも失われていくことになります。
酸素濃度を空気の1/10程度まで下げることにより、果実の呼吸量が低くなるため貯蔵性が増します。それに二酸化炭素が加わると、いっそう呼吸作用が低下します。さらに温度0度、湿度90%前後で貯蔵します。これによってりんごが深い休眠状態に陥り、鮮度を保ったままりんごを貯蔵することができるのです。通常の冷蔵保存(温度0℃、湿度90%前後)の約2倍程度の貯蔵期間の延長ができますので、春の時期から販売されるりんごはこのCA貯蔵のりんごが鮮度抜群のりんごとなるのです。